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猫のあられちゃん

猫のあられちゃんは姉の飼い猫。
とても可愛く面白いので、メルヘン調で紹介します。


私の名前は「あられちゃん」、御年13歳ですから、人間の年齢に換算するともう熟女を過ぎてるかな。
私は雑種ですが、野良をしたことがありません。
母は「ちょび」と言いますが母も野良をしたことがありません。
祖母の「もも」がこの家の貰われてきて、母が生まれ、私が生まれました。

一時は祖母、母、私と3世代一緒にこの家で暮らしました。

飼い主の家族構成は、ご主人さまの旦那さん、奥さん、お姉さん、弟君の4人です。
みんな可愛がってくれましたが、最初はそうではありませんでした。

旦那さんは猫が好きではありませんでした。
だから母も祖母も旦那さんがいるときは、息をひそめて、片隅でひっそり生きていました。
旦那さんはよく働く人で、昼間はほとんど仕事でいなかったので、
祖母も母も楽しい自由な時間をたくさん持つことができました。

私が生まれて、そこらを飛んだり跳ねたりできるようになってきたころ、
旦那さんは新しく絨毯を買いました。
それは手触りも寝心地もよく、私たちも大喜びでした。

私はまだ小さかったので考えもなく、ちょっとだけその絨毯で大好きな爪とぎをしてしましました。
旦那さんは目を吊り上げて大声で叱りました。

もう、びっくり!!
だから次から、もちろん爪とぎはしませんでしたし、絨毯の上を歩くのさえ憚られて、
遠回りをして絨毯には触れませんでした。

それがなんと旦那さんの心に響いたのか、
「この子は賢い、この子は面白い」と言って、
可愛がってくれるようになりました。私だけでなく、母や祖母まで。
病院も、旦那さんが休みの時や、時間が空いた時に車で連れて行ってくれました。

それはよかったですが、寝る時が大変です。
今までは、母は奥さん、祖母はお姉さん、私は弟君と一緒でしたが、
旦那さんが私と一緒に寝ようと、嫌がる私を力づくで抱きかかえて、お布団に入るのです。
私は仕方なく旦那さんが眠ってしまうまで、息をひそめてじっと我慢の子をしているのです。

そんなに長い間ではありません。旦那さんは仕事で疲れているので、すぐ眠ってしまうのです。
寝息が聞こえてくると、私はそーっと旦那さんのお布団を抜け出します。

すると、奥さんやお姉さんや弟君は笑うのです。
「抜き足差し足やねえ、可笑しい」

ちょっと、笑わないで、他人事と思って!私は今までのように、弟君と寝るほうがいいのよ!

でも私のこのちょっとの時間の忍耐のおかげで、旦那さんが怖くなくなりました。
だって、私のことを「あ~ちゃん」と呼ぶし、大好きな鰹節を私たちにもくれます。
母も祖母ものびのびと自由を楽しむようになりました。

それから幸せな時間は流れて、弟君は遠くへ就職していってしまいました。
祖母は高齢で亡くなり、母は病気でこの家にいなくなりました。

私は一人になるところでしたが、きくちゃんという野良をしてる猫がやってきて、
また旦那さんが仕事場に捨てられていたクロちゃんも連れてきました。
こうして私はまた3匹で楽しく暮らしています。

お姉さんはお嫁に行って、二人の子供が生まれました。
その子たちがやってくると大変、私たちはおもちゃになります。
でも可愛いんだ、その子たち。
この頃だいぶ大きくなって、滅茶滅茶をしなくなったので、
また私たちに平和な時間が流れるようになりました。

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コメント

可愛いねぇ~~

そうよね、大概の場合男の人は嫌いというのが多いです
我が家も夫は犬は好きでも、猫は嫌いでした
その人が・・・8匹の猫の半分4匹は拾ってきたんですから(^_^;

動物と同居は色々あります、埃も増えますし、もちろん経費もかかるし
でも、慈しむ相手がいることはお互い幸せなことだと思います
お出かけには不便ですけれどね(^^ゞ

あ~~ちゃん、これからも幸せでありますように♪

コロコロさんへ

ありがとうございます。あ~ちゃんはいつ見ても幸せそうです。
家付き娘で怖いものなしですから(笑)

奥さん(私の姉)は大の猫好き。
世話もこまめにします、私とは大違い。

ペットがいるとお出かけが不便です、うちもみんな見送りましたが、
家を空にすることはないですねえ。
出かけやすいし、足腰が達者なうちにと思いますが、
先立つものの心配と、なんとなく億劫で。

人間のアラレです。
昔東京でアルバイトをしていた時、漫画のアラレちゃんとそっくり、
と言われていました。
あられちゃん、かわいいですね。いつか写真がみたいです。
我が家も6匹いるし、人間も・・・なので、日帰りもなかなかできません。
それでも、彼らとの生活は幸せです。
全て満足がゆく、と言う訳には行きませんからね(^_^;)

JOYママさんへ

そうでしたね、人間あられちゃんでした。

彼女も賢い素敵な子です。人間の言葉がわかるようです。
今度会ったら写真を撮ってきます。
お母さんのちょびも賢い子で、目や顔で感情の表現ができてたようです、
ちょびを亡くした時の姉の嘆きは大変で、電話口でもらい泣きをしてしましました。私は聞くだけで、何もしてあげられませんでしたが。

猫がいると、お出かけもなかなかできませんが、それでもいた時は楽しかったです。
出かけやすくなってもなかなか出ないものです。
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お千

Author:お千
ようこそ!お千のブログへ       気まぐれに気ままな想いを綴っています       昔々、プログラマーとして高知から大阪へ       腰椎の手術後 両足首を主にした麻痺の障害が残っています       ウォーキングポールに頼って僅かな散歩       団塊の世代       

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