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お千のブログ

気ままでお気楽な写真と徒然の想いを綴っています。暇を見つけた時は時代小説を書いています。

母の見舞い 

母は、97歳です。
私が子供の頃から体が弱かった母でしたが、何とか80歳を過ぎたなあと思った頃から、
色々な病気になり手術も何回か受けました。

高齢だったので、高知まで日帰りで様子を見に行ったこともあります。

病気が落ち着いてきた頃から、少しずつ始まっていた認知症が、急にすすんで、
同居していた兄の家族さえわからなくなってしまいました。
だからそばを離れて、50年近く経った私のことなどわかるはずもありません。
それでも、だいたい年に一度くらいは顔を見に帰っていました。

ところがここ4年ぐらい諸事情で帰ることができませんでした。
帰ろうと思うと何かそれを阻む出来事があったのです。
4年前に見た母は、それは痩せて、骨に皮が張り付いているようでした。

あれからどんなになっているのだろうと気になっていました。

兄の家族が近くにいるのだから、何かあれば知らせが来るのはわかっていました。

でも何かあって帰るのではなく、普通に生きている母を見たかったのです。

私の場合は仕事を探しに上阪したわけではありません。
私には過ぎた職場に勤めていましたし、そのまま年をとっても、老後の生活に困ることはなかったのです。

それを私のわがままで、親も、兄弟も、友達も、よくしてくれた職場の人達も,みんな置いて、
大阪に出てきてしまいました。

その時の私の行動にみんな「なんで?」でしたが、母だけは、
「女の子でも、自分がしたいことをすればいい」と、背中を押してくれました。

結局それはできずに、今日に至っていますが。
それでも人並みに、妻になり母になることはできましたが、私の能力の一番劣っているところばかりで、
もがいていたようで、周りの家族にはしんどい思いをさせてしまったかなと。

それはさておいて、
やっと帰って、会った母は、私の想像を、いい方に越えていました。
顔にもそこそこ肉が付き、年相応の穏やかな顔で眠っていました。

母は、耳も聞こえません。
音のない世界で、子供たちの顔も忘れてしまって、どんな思いでいるのだろうと、
思っても仕方がない思いが首をもたげます。

大変な戦争の時代を潜り抜け、結婚をし、子どもを産み育て、
今病んで床に伏しています。

でも念願だった孫と暮らす生活はできました。
その孫たちも覗きに来てくれてるようです。
貧しくても、辛くても、不満を述べない母です。

私は何にもしてあげられなかったけど、
お母ちゃんよかったね。





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2018/10/28 Sun. 00:01 | trackback: -- | comment: 6edit