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夫が言う悪口

夫はよく私の悪口を言う。
私が平静でいられるのは、子供たちにとか、よその方に言うのではなく、私本人に言うからです。

昨年の暮れ、腰椎すべり症の手術をして、退院後ほとんど歩けなかった私が、杖を突いてでも、
転びながらでも、何とか歩けるようになったのは、毎日のように公園に連れ出して
歩かせてもらったおかげだと思っています。

それはとても感謝していますが、
この年の男性というのはこうも妻に対して悪口を言うものでしょうか、一種の照れ隠し!?
悪口と言っても、夫に言わせれば、オブラートに包んでいるから、なんのことやらわからへん・・・!と言うのですが、
すぐにわかるし、笑い上戸の私は、直ぐ笑ってしまいます。
ばかばかしくて怒る気にもなれないのですが。

この散歩道の広い公園ですが、歩くコースがなんとなく2~3種類ほどに決まってしまったのです。
その一つ、急な坂があるところで、私は滑ってしまって、怖くてしばらくはそこを通ることができませんでした。
迂回したり、他のコースを通っていたのですが、梅や桜が咲く季節になって、

やはりここを通りたい!

そんな気になって、夫と交渉。
だいぶ足にも力がついてきたから、通ってみたいけど、ちょっと心配だから、
手を引っ張ってくれる?そしたら、ドスンとこけることはないと思うから、と。

そしたら
「いいよ!」
ということで、簡単にOK!

夫も肺が4割しか機能していないし、呼吸器疾患もあるわけで、あまり負担をかけるわけにはいかない。

「さあ!」

と、登りだしたら、足に力を入れて、夫に負担をかけないように、
ただ、ふらつきだけをカバーしてもらうように加減したら、
すんなり登れた。

成功だった。

これからこのコースを行けば、いいわけだ。

次回も通った。

が、最近変だ。なんとなく変だ。

「なにしてるん?」
「うん、心の準備を・・・」
「なんの準備・・・?なるべく後ろに引っ張らんように、力入れてないと思うけど」
「うん、そんなんではなく、恐ろしゅうて……」
「何が恐ろしい?私手袋してるから、直接手に触ってないけど」
「あんたのお顔の印象…」
「何をいまさら、何十年見てきた顔よ!47年よ」
「ずっと、見てきてないし」
「よく言うわ。最初から見てなかったわけじゃあるまいし」
「化粧してたし」
「そんな厚化粧はしてません!」
こんな調子で、続く。
かまってられへん!

この公園は、色々な小鳥がやって来る。
そこで、小鳥を写したいカメラマンも結構やって来る。
私たちもそうなのですが。

小鳥の中で、ヒヨドリやスズメは余りにも多すぎるし、珍しくもないのでほとんど写さない。
シジュウガラは可愛い小鳥なのですが、この公園では珍しくないほど数が多い。
で、稀にしか写さない。

シジュウガラの鳴き声は、
主に スッピン!スッピン!
と、聞こえる。

これが聞こえてくると、夫!
「だから!」
何やら一人でしゃべりはじめる。
「これでも化粧してるんやから!」
「スッピンみたいに見えるかもしれんけど、化粧してるんやで~~~!」
「だから~~~!!」
うるさいったらありゃしない!

最近は、
「しゃあないやろ!ほっといて!これ以上は無理なんやから!」
なんて、好きなこと言ってる!

「誰に言ってるん?」
「シジュウガラ!」・・・「ずっと君の悪口ばっかり言ってるから、」

「シジュウガラ、違うやろ!あんたが私の悪口言ってるだけやろ」

「いや、すっぴんみたいやと言うてるし!」

「これ以上無理!って、なんやねん!」
「無理やから!!!」

「おとうさん!」

澄んだ青空一杯に響いていた鳴き声が、ピタ!っと止んだ。


ここは、色々な花が咲くエリヤで、梅や桜が散った後、ハナミズキ、山吹などが咲いています。
これからは藤の季節です。
やがて藤棚にさわやかな色合いの藤が姿を見せてくれると思います。


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お千

Author:お千
ようこそ!お千のブログへ       気まぐれに気ままな想いを綴っています       昔々、プログラマーとして高知から大阪へ       腰椎の手術後 両足首を主にした麻痺の障害が残っています       ウォーキングポールに頼って僅かな散歩       団塊の世代       

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