2013/04/22
頼まれてしまった
頼まれてしまった。それは職場でのこと。出勤の時は、私は朝一番に入るわけで、事務所で鍵の束と社内用携帯、
コンピューターの端末機などを預かって持ち場に入る。
その日は改装オープンの初日で、この売り場だけ制服が変更になる。
たまたまその翌日が店内揃って夏服になる、つまり冬服最後の日だったのだ。
一日くらい早めに新しい制服の夏用を着るか、1日だけ冬服を着るか、まだ決まってなかったので、
前日退勤時に売り場長に、決まったらメールをくれるように、また新しい制服は私の私用の引き出しに入れておいてくれるように頼んでおいた。夕方メールがあって一日だけ冬服を着るそうだ。
夏服は翌日全店一斉に変更とのことである。
だから私の私用の引き出しは、4枚の制服で溢れ返っていた。
その日は本部やメーカーなどから6人ばかりの応援があった。
開けなければならない鍵を開けレジの開設など、開店前の準備を済ませた。
それぞれの役割を決めて、さあ開店!ちょっと緊張する。
開店してもたくさんのお客さんは来ない。
みんなそれぞれにまだ準備されてなかったことを整えてゆく。
「お千さん、端末貸して」と、応援のSさん。
入れたはずの引き出しにない。と言ってもレジの位置を動かしたので、
引き出しの内容が大幅に変化していた。が、どこを開けてもない!
「急ぐからどこかで借りてきて」
このSさん、昨年スタッフが二人体調を崩してから、時々応援に来てくれている。
一番の顔見知りだ。
隣の売り場で借りてきてSさんに渡した。
使い終えてすぐお隣に戻しておいた。どこでもすぐにいるものだから。
うちのはどこへいったんだろう?引き出しの中はどこにもなかった。
さっき事務所に行ったとき、返還場所の充電器の上にもなかったのを確認しておいた。
持ってきたつもりで、忘れていたというのもゼロではない。
「端末、どこ?」と、またsさん。
同じ場所を探しながら、だれが持っていったん?ちゃんと返しておいてよね、
心の中でぶつぶつ言いながら、今度は朝から私が行ったところ、いったんでも荷物を置いたところを
辿っていった。
私用の引き出しの溢れている制服の下に、それは紛れ込んでいた。
「あった!犯人は私」
え~という顔でやってきたSさん、
「頼むで~お千さん」
と、頼まれてしまった。
でもこれは普通に頼まれたのではない!
ええ加減にしてや、しっかりしいやの、頼むで、なのだ。
しょぼん、やっぱりお千、なのだった!
私を称して曰く、「お千さんは、めちゃしっかりしてるけど、めちゃ抜けてる」
一番近くで一緒に仕事をして、私を知るAさんのことば。
そしてSさんの声。
「応援の誰かがどこかへ置きっぱなしにしてるんやって、3割ぐらいは思ってたんやで」
私の気持ちを言ってたのでしょう。
そうなのです、3割ではなく9割ぐらい思ってましたから、反論は致しません。
ただへこむのは、しっかりしてたのがだんだん減ってきて、抜けてる方が
パーセンテージを思いっきり広げてきていることです。
お千、ガンバ!!
大好きな野鳥、可愛いです!!!
新緑に変わった桜の木々の中でまだ八重のはなびらをひろげている「ぼたん桜」